flickr に見る folksonomy

有料アカウントを取得するほど大好きな flickr です.
デジカメを持っていてブログを書いている人には嬉しいサービスです.

screenshot Find your inspiration. | Flickr


少し前に β から γ にバージョンアップしまして,デザインも変わりました.
機能も増えたのかもしれませんが,実はボクはよく分かっていません.
というのも,ボクの flickr の使い方は
少数の身内に見せるためのオンラインフォトアルバムなんですよね.
アップロードした写真の1枚1枚にタグ付けをして整理していますが,
ユーザ全体で共有しようという気持ちは全くといっていいほどありません.
でもそれでこそ folksonomy なのだと思っています.
単純に,整理のためのタグ付けであって,
おまけとして誰かがボクの写真を見てくれる機会が増えるのであれば,
ボクにとっては嬉しいこととなります.


何かのきっかけで flickr の中をうろちょろしていたとき,
興味深い「Group」をいくつか見付けました.
flickr には複数ユーザが参加して形成する Group 機能があり,
身内や共通の興味を持ったユーザたちで写真を寄せ集めることができます.
Group ごとの pool を見てみるとこれがなかなか面白いんです.
例えば del.icio.us でも注目のエントリにあがっていた
Stick Figures in Peril」の pool は「警告看板写真集」となっています.
この Group のメンバーは3600人以上,集められた写真は2500枚以上となっています.
そして写真には外れとなるデータ(警告看板ではない写真)がほとんどありません.
目で見て確認してみるとよく分かります.
もはや個人で実現できる規模ではありません.
Web のポテンシャルが形になった好例と言えましょう.


folksonomy を語るときにはよくタギングの話が出されますが,
flickr の Group のように皆で共通の目的を持って成す分類も面白いと思います.
タグはやはり個人による個人のためのものなので,
同音異義語オントロジーの問題については指摘されている通りです.
これらの問題点を解消するひとつの方法として Group があるのならば,
flickrタギングからさらに進んだ folksonomy を実現しているのかもしれません.


flickr の Group 機能はあまり取り上げられていないように感じたので,
今回,自分なりにあれこれと考えてみました.


と,ここまで書いてから見付けた flickr に関するエントリを読ませてもらいました.
皆さんの考え方もとても参考になります.